活動紹介
国際学校保健コンソーシアムの活動を紹介します。

第5回 アジア学校保健栄養研修

日時:2015年11月26日(木)~12月4日(金)
参加者: 小林潤(琉球大学)、友川幸(信州大学)、西尾彰泰(岐阜大学)、児玉光也(横浜市立大学)、平安山華江(琉球大学)、Kethsana Kanyasan(琉球大学)

皆 様こんにちは!私はラオス国立大学で講師をしているケッサナ・カンヤサンと申します。現在博士後期課程の1年生として琉球大学保健学研究科国際地域保健学 教室に留学しております。この度、第5回学校保健栄養研修にサポートスタッフとして参加させて頂き貴重な経験を得ました。
今 回が5回目となる同コースは、国際学校保健コンソーシアムが、タイのマヒドン大学およびイギリスのPCD(Partnership for Child Development)と共に企画し、アジア11カ国(バングラデシュ、ブータン、カンボジア、ミャンマー、ネパール、ラオス、インド、パキスタン、パ プアニューギニア、フィリピン、タイ)から約30名が参加しました。研修では学校保健と栄養に関する様々な講義とワークショップ、バンコク県内の小学校2 校の見学が行われ、参加者は自国での経験を共有しながら、活発に意見交換を行いました。
研 修では、多くの専門家によって学校栄養や学校給食、歯科保健の推進、非感染性疾患に対する学校保健の現状分析、駆虫などをテーマに学校保健と栄養に関する 講義も行われました。最終日には、各国のグループが研修で得られたことを活かして作成した学校保健アクションプランを発表しました。
今 回の研修は私だけでなく、参加者にとって実践に活きる学校保健・栄養を理解し、知識を深める機会としてとても有意義なものであったと思います。特に FRESHとSystems Approach Better Education Results (SABER、より良い教育結果のためのシステムアプローチ)モデルについて学べたことは多くの国にとって効果的に学校保健・栄養を進めて行く一助となっ たと考えます。
 

  • 開会あいさつの様子

  • 小林教授による講義

  • ワークショップにて友川准教授と参加者が 意見を交えている様子

  • プラヤパサート小学校の見学

  • バンバンチャック小学校の見学

  • カンボジアの参加者による活動経験の共有


WHO学校保健専門家会議 “国際保健イニシアチブ:保健・教育の成果にむけて

日時:2015年11月23日(月)~25日(水)
参加者:神馬正峰(東京大学),小林潤(琉球大学),友川幸(信州大学、WHO),平山華江(琉球大学) 他

2015年11月23日から25日に、バンコクで行われたWHO学校保健専門家会議に、当コンソーシアムから理事長の小林潤教授と事務局長の友川幸准教授、理事の神馬正峰教授、平山華江が参加しました。神馬教授は1日目に「エビデンスに基づく低中所得国の学校保健における非感染症疾患予防の実践」について、小林教授は2日目に「低中所得国の学校における保健推進のための組織能力形成の機会と課題」について講演を行い、友川准教授はWHOのコンサルタント(学校保健)として会議の運営に携わりました。

会議には、世界各国(約30カ国)から学校保健専門家、保健または教育行政担当者、国際NGO(PCD,セーブ・ザ・チルドレンなど)従事者が総勢50名以上集いました。1日目はこれまでの学校保健の成果や学校保健の機会の拡大について、2日目は各地域別の状況と学校保健に係る困難への取り組み、3日目には今後の保健と教育における課題への対応をテーマに会議が進められました。全日程を通して、専門家によるプレゼンテーションと参加者を4グループに分けたラウンドテーブルディスカッションが行われ、世界における学校保健の共通課題を認識しあいながら、各国・各地域の状況に応じた学校保健計画が検討されました。

3日間の会議を通して、学校保健における駆虫や手洗いの促進などによる感染症対策の成果を再認識し、非感染症疾患への取り組みの必要性、持続可能な開発目標(SDGs)が国連によって採択された今日における地球環境や災害対策も視野に入れた持続的な学校保健の在り方、保健と教育関係者間のより良いパートナーシップ構築、包括的な学校保健の実施の在り方を見つめる機会となりました。

  • 参加者の集合写真
     

  • 専門家によるプレゼンテーション
    (座長:小林教授)

  • 活発な質疑応答に応じる神馬教授
     

  • ラウンドテーブルディスカッションにて
    ファシリテーションを行う友川准教授

  • 小林教授による
    プレゼンテーションの様子
     

  • KC氏(WHOヘルスプロモーション
    コーディネーター)と
    会談する小林教授と神馬教授


スリランカ西部州学校保健プロジェクトフィールド訪問・研究打合せ

日時:2015年8月24日(月)~26日(水)
参加者:溝上哲也(国立国際医療研究センター)、桑原恵介(帝京大学)
文責:桑原恵介

これまで、私たちの研究グループでは、スリランカにおいて、子供が媒介役となって母親の肥満を予防するユニークな取り組みを進めてきました(介入12校、対照10校)。今回は、現地協力者である健康増進財団Indrawansa氏と研究参加コミュニティを訪問し、母親や子供たち、親族、ファシリテーターとの面談を行うとともに、コロンボ大学において、第2期の成果をまとめるための論文に関する検討および第3期の研究計画について打ち合わせを行いました。

母親たちからは、このプロジェクトに参加したことによって、散歩やジョギングなどの運動をはじめるようになった、あるいは油の家庭での使用量が半分まで減ったといった声を続々と聞くことができました。スリランカ農村部では、女性が余暇に運動をする習慣がなく、運動をはじめた当初は周りから笑われることもあったそうですが、今ではそういったこともなくなったようです。減量したことで、夫から「以前と比べて健康的になった」との前向きの評価もあったようです。また、このプロジェクトに参加したことがきっかけで、コミュニティ内でイベントを開催するなど、家族間のつながりが強まったとの声も聞かれました。

  • (介入状況を示した地域マップ)

  • (踊りを披露する子供たち)

現地協力者であるコロンボ大学Samarasinghe教授の研究室を訪問し、Gunawardena教授、Naddeka博士、Indrawansa氏らとともに、子供を通して母親の生活習慣変容および体重管理を目的とした介入を行った第2期の成果に関する論文の最終段階の打ち合わせを行いました。さらに、今回の訪問の重要な検討事項である次期(第3期)研究計画に関して、コミュニティへの新たな介入方法や対象の設定について、実現可能性も踏まえて話し合い、今後のスケジュールなどを含め一定の合意にいたりました。第3期研究計画の実施に向けて、動きをこれからさらに本格化させる予定です。

  • (コロンボ大学での打ち合わせ後の集合写真)


ラオスでのエコヘルス教育研究プロジェクトの活動報告

日時:2015年3月13日—24日
参加者:朝倉隆司(東京学芸大学)友川幸(信州大学)

3月13 日から24日にかけ、コンソーシアムのメンバーである朝倉隆司、友川幸が、ラオス国立大学教育学部、ラオス教育省の協力のもと進めている、ラオスエコヘルス教育プロジェクトの活動を行いました。

今回は、エコへルス教育のカリキュラム及び教科書開発に関する会議と、また、半年前に研修を受けた学校を訪問し、健康診断活動のフォローアップを行いました。また、さらに村落部の教員を対象とした健康診断活動(身長体重測定、視力、聴力検査)に関する研修、そして、約2000名の子どもたちの健康診断活動を日本からの7名の学生ボランティア、教育学部、教員養成校の職員とともに行いました。

今回の訪問の結果、訪問先の学校では、継続的な健康診断活動が、自律的に行われていることが確認されました。

  • 健康診断の方法について
    研修を受ける教員

  • 小学校での健康診断活動の様子
     

  • 村落部の学校で継続的に
    行われている健康診断

  • ラオス国立大学の教科書開発会議
     


ケニア 長崎大学 健康な地域社会をつくる学童支援プロジェクト

日時:2015年2月28日—3月9日
参加者:朝倉隆司(東京学芸大学)友川幸(信州大学)

2月28日から3月9日にかけ、コンソーシアムのメンバーである朝倉隆司、友川幸が、長崎大学熱帯医学研究所 ケニア研究拠点が同国ニャンザ州ビタ周辺で展開しているJICA草の根技術協力事業、「健康な地域社会をつくる学童支援プロジェクト」に短期専門家として参加しました。(http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/nuitm/)

今回は、対象地域の学校の教員を対象に2日間の教員研修を行いました。昨年の9月に各学校がたてた学校保健活動のアクションプランを振り返り、進捗状況を評価するとともに、子ども保健クラブや保健教育で取り組めそうなことをピックアップする作業を行いました。子ども保健クラブの各学校での活動状況を振り返り、成果と課題を共有しました。さらに、子ども保健クラブが地域で行う啓発活動の計画の立て方を学びました。そして、健康教育の計画と、実際の教材作成、今回の学びをいかに、ほかの同僚にシェアをするかについて計画を立てました。画用紙とマーカーだけ で、自分たちの手で教材が作成できることを体験してもらいました。先生たちのユニークな発想と思いの詰まった教材を使用した健康教育の実践は、かなり盛り上がりました。先生たちの手づくりの教材を使用した健康教育は、きっと子どもたちにも強烈なインパクトがあるはずです。


フィリピン出張報告

日時::2015年1月4日-8日
参加者:秋山剛(長野県看護大学)

2015年1月4日から8日にかけ、長野県看護大学の秋山が科学研究費事業による研究課題「途上国における学校でのメンタルヘルス・プロモーションについての研究」で、フィリピン・レイテ島を訪れました。この研究では対象地域の4学校をターゲットとして、スポーツ活動を通した精神面での学童支援の可能性についての研究が実施されます。

今回は、共同しているフィリピン大学マニラ校の研究者とともに、ベースライン・サーベイを行い、コンソーシアム小林代表からの支援もあり、運動用具などのインセンティブが調整の末、対象学校に与えられました。


第4回アジア学校保健・栄養研修 参加報告

日時:2014年12月8日—17日
参加者:小林潤(琉球大学)、友川幸(信州大学)、児玉光也(横浜市立大学)吉藤康太(長崎大学)他

2014年12月8日から17日まで、Partnership for Child Development (PCD)、ACIPAC、国際学校保健コンソーシアム(JC-GSHR)の共催で、第4回アジア学校保健・栄養研修がタイのバンコクで開催されました。アジア12ヵ国(バングラデシュ、ブータン、カンボジア、インド、インドネシア、ラオス、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、タイ、ベトナム)の教育省・保健省で学校保健活動に関わっている行政官、国連・NGO職員、大学研究者とタイ・ビルマ国境でビルマ難民や移民を対象に医療活動を行っているメータオ・クリニックのスタッフが参加しました。 研修では、本コンソーシアムの小林氏が、学校保健政策のマネージメント、友川氏が、学校保健活動への子どもや地域の参加の必要性、エコヘルス教育、児玉氏と小林氏が、災害予防教育、吉藤氏と友川氏が、学校保健におけるキャパシーティビルディングについて講義およびワークショップを行いました。学校保健活動への子どもの参加では、バングラデシュ政府の強いリーダーシップのもと、JICAの青年海外協力隊との連携によりすすめられている「Little Doctor*」の活動が紹介されました。また、國土氏(神戸大学)は、学校での健康診断活動の重要性と、タイやラオスなどのフィールド調査で得られたデータをもとにしたアジア地域の子どもの成長曲線について紹介しました。栄養と食育、Inclusive education(統合・包括教育)**、寄生虫対策などに関しても講義が行われました。さらに、研修では、マヒドン大学のJitra博士より、タイのマヒドン大学で開設された学校保健修士コースの紹介なども行われました。 (http://www.tm.mahidol.ac.th/bstm/programs/master-of-science.html)
また、研修の4日目にはバンコク市内にある小学校でinclusive educationを行っている学校の視察、5日目にはバンコク郊外にある学校訪問を行い、Child participationやChild Clubの視察が行われました。また、参加者は、研修での学びを踏まえて、自国の学校保健栄養に関するポリシーの評価や分析を行い、今後の学校保健政策のアクションプランを作成しました。

*Little Doctorの活動では、従来、学校で教師や医療従事者が中心に行っていた寄生虫の投薬、健康診断活動や健康教育等に子どもが主体的に参加することで、子どものリーダーシップや、保健衛生に関する意識や関心、学校保健活動への参加意識を高めることが目的とされています。
**Inclusive educationは、社会的弱者(障害を持った子ども、女子、遠隔地に居住する子ども、そして経済的に貧しい子ども等)を教育活動に含むこと

  • 主催者のあいさつ
    (JC-GSHR, ASIPAC, PCD)

  • バングラデシュ
    「Little doctor」の紹介

  • 友川幸事務局長の講義の様子

  • 小学校訪問の際、遊具・文房具を寄贈

  • 児玉氏による災害予防教育の講義

  • 國土氏の講義の様子

  • グループワークの様子

  • 参加者の集合写真


台湾でのInternational Conference health Promoting Schoolへの参加報告

日時:2014年11月14-15日
参加者:小林潤(琉球大学)、友川幸(信州大学)

2014年11月14日から15日に、台湾で行われたInternational Conference health Promoting School に、理事長の小林潤と事務局長の友川幸が参加しました。小林は、アジアの開発途上諸国の学校保健の現状と課題をテーマに講演しました。講演の中では、災害予防教育やラオスで進めているエコヘルス教育についても紹介しました。会議には、台湾、香港、カナダ、アメリカ、ドイツ、フランスなどで学校保健関連研究に取り組む研究者が最新の研究状況を共有し、学校保健の推進のためのネットワーク構築に向けた議論を交わしました。

  • 招待講師の集合写真

  • 理事長の小林潤氏の報告の様子


第29回 日本国際保健医療学会 学術大会

日時:2014年11月3日
参加者:小林潤(琉球大学)、友川幸(信州大学)、黒谷佳代(国立国際医療研究センター)他 

国際保健医療学会での学校保健シンポジウム

2014年11月3日に国立国際医療研究センターにおいて、開催された第55回日本熱帯医学会大会・第29回日本国際保健医療学会学術大会合同大会のミニシンポジウムにおいて、本コンソーシアムの企画で「アジア・アフリカの開発途上国における学校保健の課題」と題した学校保健シンポジウムが実施されました。

シンポジウムは溝上氏による進行の下、まず、小林氏より学校保健コンソーシアムの理念、アジア・アフリカにおける学校保健の課題についてお話がありました。続いて、黒谷氏からスリランカにおけるNCDsの学童期からの予防対策と地域への波及効果に関する事例発表、友川氏よりエコヘルス教育についての必要性、エコヘルスとは何か?そして、導入した事例についての紹介がありました。次に、児玉氏(横浜市立大学)よりアジアの災害対策と学校保健の役割についてのお話がありました。最後に、ジトラ氏(タイ・マヒドン大学)から、今年8月にマヒドン大学熱帯医学部に開講した世界初の学校保健修士国際コースについての紹介がありました。会場は満員御礼で立ち見の参加者もいるほど大盛況のうちに幕を閉じました。


韓国での学校保健に関する国際会議への参加報告

日時:2014年10月7日
参加者:友川幸(信州大学)

2014年10月7日に、事務局長の友川幸が、韓国でUNDPの資金で漢陽大学が主催した学校保健の会議(Sustainable School Health Project in Low and Middle Income Countries)に出席し、Current situation and Future challenge in School health in Asia and Africa というテーマで講演をしました。


会議参加者の集合写真