スリランカ南部州訪問(2009年7月)

財団法人札幌がんセミナー 小林博

日 時:2009年7月11日(土)~16日(木)
同行者:溝上哲也、野中大輔(国立国際医療センター)
    湯浅資之(順天堂大学)、中川紗矢子(毎日新聞)

南部州の4校を訪問

各校に寄贈品の贈呈を行った。その主なものは、①10年に亘って行ってきた「スリランカ10年」の写真集、②学校教育についてわれわれの狙いとする焦点をマンガとした「マンガで見るSchool Health」(英語・日本語・シンハリ語)を各校シンハリ語150部、英語10~20部ずつ、③テニスボール24個、④黒板拭き3個、⑤マグネット4個(毎日新聞)、⑤Incentive Fund(50,000ルピア)を各校にそれぞれ贈呈した。

その後、子ども達のその後の活動内容を紹介と質疑応答に入った。親が子どもと一緒になって地域を回るようになったとか、ポヤデイに合わせてお寺での集会に子ども達が出かけたとか、また家屋の内外の環境改善が進んだとか紹介があった。自分の学校区域だけでなく、隣の学校区域にも進めているとの説明もあった(各出席者からの追加説明必要)。

Health Campは従来のように各校がバラバラにやるのではなく、1日、2日のスパンのなかで2010年の然るべき時期に行った方がいいのではないか、そのことのためIncentive Fundを有効に使っていただければとの希望も申し伝えた。

さらに学校周辺の学校名と校長名、在籍者数などを教えてほしいとChaturanga氏に依頼した。つまり健康活動が各校とその地域に留まることなく、周辺地域にも広域的に展開するための準備を前提に提案してみた。なお、Chaturangaの仕事を引き継ぐような子ども達の出つつあることを喜ばしく思う。

幼いこどもたち
幼いこどもたち
別れを惜しむ
校長の話を熱心に聴く教師達
取材に懸命の中川紗矢子さん
健康増進活動を説明する中学生
校長Mr.Senanayakeと
教頭と
提供された果物
感謝の踊りを披露してくれた
子ども達と別れを惜しむ溝上哲也先生(中央)と
湯浅資之先生(左)、Chaturanga氏(右)
校舎の壁に絵が書かれていた

政府高官との面会

今回初めて教育大臣のA.D. Susil Premajayantha氏と特別秘書のPremasara Epasinghe氏、並びに保健大臣のNimal Siripala De Silva氏、次官のAthula Kahandaliyanage氏らにお会いすることが出来た。紹介の労をとってくれたSunday Observer誌のAnanda Wedaarachchi氏に深く感謝する。

面会は短時間であったために十分意図を伝えることは出来なかったが、われわれの学校保健は「子ども達への保健だけではなく、子ども達を介して地域住民の健康増進を狙っている」ことを伝えたつもりである。更に2010年の然るべき時期に行われる予定のHealth Camp(正しくはHealth promotion campとかfairとかいうべきか?)には大臣自身の参加をお願いしたい旨を伝えた。「時期はいつなのか?」との質問があったが、「調整のうえお伝えする」と答えた。

両大臣との会合で得た感触からいえば、われわれの活動は保健省主導で進め、それに教育省を巻き込む形のほうがよろしいのではないかと思われる。

なお、保健省の高官から南部州とは別にコロンボ市内にも実践できるモデル校があるとのことで、Nalanda College of ColomboのA. Premathilaka校長らと面談し、われわれの意図することを説明した。「是非一緒にやってみたい」との意向表明があった(ただしSamarasinghe氏は余り前向きではない)。

保健大臣室で保健大臣の
Nimal Siripala De Silva氏と
次官のAthula Kahandaliyanage氏、
右から2人目Ananda Wedaarachchi氏

保健省のお二人には大臣への紹介方のお世話役に

教育大臣室の壁に

マスメディアとの会合

Ananda Wedaarachchi氏の推薦により、Daily News(英語)、Lanka Deepa(タミル語)の記者の2紙とのインタビューの機会があった(7月15日、ヒルトンホテル16階会議室)。初歩的な質問にも十分な回答をしたつもりである(現地新聞に近く紹介とのこと)。なお、われわれ日本から5人のプロジェクトチームが11日からコロンボに入って南部州に行くことの紹介は、7月12日付けのSunday Observer誌に紹介されていた。

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