幼児の手洗い習慣と手洗いの能力の研究
報告日時:2021年9月28日
報告者:上野 真理恵
信州大学大学院総合人文社会科学研究科に在籍している上野です。現在、幼児を対象とした手洗い習慣及び手洗いの能力に関する研究に取り組んでいます。
本研究では、保護者を対象とした幼児の手洗い習慣に関する質問紙調査と幼児を対象とした手洗いの能力に関する調査を実施しました。
調査の結果、手洗いをしていないと回答した幼児が多かった場面は、順に、咳やくしゃみをした後、おやつ前、食事前でした。また、手洗いの方法については、年少児や年中児では手洗い時の石鹸の使用が十分に身についていないこと、学年があがっても、手のすすぎ方や拭き方が十分に身についていないことが明らかになりました。手洗い時間とすすぎ時間については、年少児が手洗いの時間が短いこと、すべての学年ですすぎ時間が短い傾向がみられました。また、手洗い時に、年少児では手の平以外の部位、年中児と年長児では、親指や指先、手首を洗い忘れる幼児が多い傾向がみられました。
本研究の結果を受けて、幼児を対象に手洗い教育を実施し、教育介入後には、手洗い習慣及び手洗いの能力を調査しました。今後は、手洗いの教育の介入の効果を明らかにしていきたいと思います。