東ティモールにおける学校保健活動についての報告
報告日時:2021年10月22日
報告者:佐々木 緩乃
みなさん、こんにちは。
今年度より事務局メンバーに加入しました、琉球大学大学院・修士1年の佐々木です。
私はJICA青年海外協力隊の公衆衛生隊員として2018年から2020年まで東ティモールの赤十字社青少年育成部にて活動しました。
東ティモールは2002年に独立したアジアで一番若い国であり、多くの課題に直面しています。その重点課題の一つとして雇用問題があげられています。首都ディリでは、15歳~34歳の6割以上が失業しており、不安定な雇用体制による若者の暴動などの社会不安につながる懸念がある中、青少年育成が重要視されています。
活動先では、青少年育成の事業として、大きく2つの事業を展開していました。一つは、学校の課外活動として救急法・災害マネジメント・保健衛生について学び、赤十字ボランティアを育成する学校事業、もう一つは地域の青少年に対する思春期教育とリーダシップ育成を目的としたHealthy Youth事業です。私は、その事業の両方に携わり、現地スタッフと共に、全国の県支部を周り、各事業のモニタリングや研修会の企画運営を行う中で、特に保健分野における研修会の改善・向上に努めました。
学校事業に携わる中で、学校、地域との連携の重要性を感じました。特に学校側の校長からの協力を得ることにより、継続的に活動を学校で行うことができ、また課外活動である保健衛生活動が、学内の他の子どもたちや教員へと波及していきました。このことから、事業を継続するためには、学校や地域からの協力が欠かせないこと、学校が健康教育の場として機能する必要性を強く感じました。大学院では、この経験から学校保健普及における校長の役割とリーダーシップに着目した研究を計画しています。今後学校保健普及では、どのようなリーダーシップが行われているのか明らかにしていきたいと思います。
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