EDU-Port Japan 日本型教育の海外展開(EDU-Portニッポン)

EDU-Port Japanとは、官民協働のオールジャパンで取り組む「日本型教育の海外展開」を推進する事業です[1]。

公衆衛生教育等の海外展開に関する調査研究

 令和2年に発生した新型コロナウイルス感染症の流行により、学校保健(手洗いうがい・健康確認など学校生活を通じた衛生指導や、感染症に対する正しい理解に向けた取組等を含む)や、ICTを活用した教育(カリキュラム作成・指導方法・評価方法等を含む)への関心が高まっており、EDU-Port Japanにおいても調査研究の事業が開始されました。この調査研究事業は、With/Postコロナにおけるこれらの日本型教育の戦略的海外展開について、潜在的ニーズ国・地域、ニーズの具体的内容を特定し、展開方法等を明らかにすることを目的としています[1]。

 学校保健コンソーシアムではこの事業募集にあたり、2つのプロジェクトを提案し採択されました。それぞれのプロジェクトの研究代表者は琉球大学:小林潤先生と信州大学:友川幸先生で、コンソーシアムメンバーが多く携わっています。

  1. EDU-Port Japan:https://www.eduport.mext.go.jp/

本事業は、アジア太平洋島嶼地域各国の新型コロナ感染症収束と収束後における健康安全な学校づくりに対して提言を行うことを目的としている。
沖縄・グアム・フィリピン・インドネシアの保健・教育・経済の分野での新型コロナ感染症の影響と対策における知見をまとめ、それを基に太平洋島嶼国の専門家と討議を行い、島嶼地域のポストコロナの健康な社会・学校づくりに対して提言を行う。特に日本型学校保健の特徴である保健管理・教育等の包括的な学校保健の実施と学校外組織・地域との連携に注目し、学校閉鎖時のICT活用とその副作用への対応について分析を行う。

対象国:フィリピン・インドネシア・ミクロネシア連邦・マーシャル諸島・パラオ・フィジー・パプアニューギニア・グアム(アメリカ)

本事業は、SDGsの実現やCOVID-19対策等の課題に対する日本型の学校保健の貢献の可能性と課題を実証的に検討することを目的とする。
開発途上諸国での日本の学校保健支援やESDの普及状況に関する聞き取り調査を行い、日本型の学校保健の課題と発展可能性を検討する。さらに、日本、ラオスの教員養成校において、SDGsやCOVID-19対策に関する教材開発、教員研修、子ども保健クラブ等を活用した健康診断活動等を行い、その成果と課題を明らかにする。

対象国:ラオス・カンボジア・ネパール・バングラデシュ・ニジェール・ガーナ・ケニア